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象牙鍵盤の漂白

先日のプログに載せたG5Aの鍵盤は本物の象牙鍵盤でしたので、

中音部分が若干黄ばんでいました。

そのままでもそれ程見苦しいという程では無かったのですが、

やはり漂白して綺麗にすることにしました。

ファイル 1055-1.jpg

象牙を漂白するには鍵盤に過酸化水素水を塗り、天気の良い日に

紫外線に当てると徐々に綺麗になっていきます。

直接塗ってもいいのですが、半紙や障子紙などの上から塗ると

一気に乾燥するのを防ぎながら、じっくりと漂白が出来るので

そうしています。

ファイル 1055-2.jpg

写真で見てもそれ程、黄ばんでいるようには見えませんよね。

紙の上から過酸化水素水を刷毛で塗っていきます。

ファイル 1055-3.jpg

紙の上から塗ると紙と液との反応でか茶色く見えますね。

過酸化水素水は服などに着くと、ボロボロになってしまうので

取り扱いには注意です。

塗っては乾かし、塗っては乾かしを数回繰り返すと、真っ白な

象牙鍵盤に戻ります。

ファイル 1055-4.jpg

漂白後、バフ掛けをして筬に戻しました。真っ白ピカピカですね~。

象牙鍵盤はこの先も黄ばんだら幾度かは再漂白出来ますが、

何度も繰り返し漂白すると、組織がモロくなるので、そう何度も

できるわけではありません。

でも、見苦しくなるほど黄ばむのには相当ピアノを弾かないと

ならないので、この先10年や20年は再漂白の必要は無いでしょうね。

象牙鍵盤を綺麗にしたいという希望をお持ちの方は一度

ご相談ください。

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コメント一覧

やっつ 2015年10月14日(水)18時20分 編集・削除

象牙のピアノは、いつごろから作られ
いつごろ、終わったのでしょうか?

ネットで調べたのですが
わからなかったので

私は、今年の夏、初めて
浜松楽器博物館に行ってきました

博物館ができて20年目の節目だったらしく
ピアノも、ハンマーでたたくタイプではなく
針金のようなもので、ひっかけて
はじくようなピアノもありました

子供の頃、調律の人は
グランドピアノを調律している間
上の部分をささえる木が外れて
挟まることはないのかと思いましたが

今は、長時間の中腰で
腰痛とかないのかと
心配になります

店長 2015年10月15日(木)18時53分 編集・削除

コメントをありがとうございます。

ピアノの鍵盤に象牙が使われるようになったのが何時頃

であったかという正確な情報が無いため何とも申し上げ

にくいのですが、クリストフォリがピアノを制作した

時代が18世紀初頭ですので、それ以降とだけは言えると

思います。

象牙の鍵盤は今日、日本のメーカーは出してはいません

が、象牙鍵盤自体は素材としてはまだありますので、

アクリルを象牙に貼り替えるということは、それ程

難しい話では無いですよ。

あと、中古のピアノから剥がした象牙鍵盤を漂白して

貼り替えるということも出来ます。

ですので、今でもお望みでしたら象牙の鍵盤は存在します

ので全く手に入らないものになってしまった訳では

ありません。

色々ピアノや調律師に興味を持っていただいてありがたい

限りです。